RESTORATION

1986 GMC Jimmy Sierra Classic

AFTER

BEFORE

■この車について

Burbank,CAよりやってきた1986 GMC Jimmy Sierra Classicです。この、カリフォルニアブループレートが保持されていた1オーナーカーゆえの、素晴らしいオリジナルコンディションを保ったJimmyをベースに、ボディ&インテリアのリファインを行ったのち日本へと輸入しました。キャブレター最終となる1986年モデルでインジェクション仕様とはひと味違った乗り味を楽しめる1台です。ここではカリフォルニア、そして日本到着後の作業模様をご紹介します。

  • 1986 GMC Jimmy Sierra Classicです。
  • ブラックxグレーのデラックスツートンエクステリアペイントはオリジナルペイントで、6Jサイズのスチールホイールと細身のタイヤが通好みのルックスを形成しています。
  • リフトアップしてファットなタイヤを履かされたK5とは全く違う雰囲気で、どこかアンカットのアーリーブロンコに通じるオーラを感じることができる上品な大人の1台といった感じです。
  • オリジナルのボディペイントは全体的に綺麗な状態なのですが、所々ペイントがとんでしまっているのと目立つデントが1か所あるため、今回はリペイントすることにしました。
  • 1986年式はいわゆる“縦目”のキャブレター最終年式のK5なのですが、兄弟車であるChevy BlazerよりもGMC Jimmyは数が少なく、レアな1台であると言えると思います。縦目好き、キャブ車好きにはお勧めの1台ですね。
  • この個体はオリジナル1オーナートラックでオリジナルのブループレートも保持しています。1オーナーカーは大切に扱われてきた個体が多く、我々が仕入れを行う際のとても重要な判断ポイントです。特に乾燥した気候の中で保存されてきた可能性が高い、カリフォルニア1オーナートラックというのはポイントが高いのです。
  • エンブレム類もとてもきれいな状態で保たれていました。ノンレストア車の真骨頂ですね。
  • このホワイトにペイントされた細身のスチールホイールが絶妙なバランスを創り出しています。
  • グレーで統一されたインテリアは前オーナーによって一度リファインされており、とても綺麗な状態です。
  • このJimmyはオリジナルコンディションで、そういう意味では極上の1台なのですが、比較的目立つデントがあり部分的な補修が難しいブラックのボディカラーということもあって、リペイントすることにしました。
  • 早速、ローダーに載せられ、ボディショップへと移動です。
  • そして我々がいつもお世話になっているボディショップへと到着しました。ここのスタッフとは既にお友達のような間柄で多少の無理は聞いてもらえる、我々にとっては頼もしい存在です。ブロンコに馴れた彼らにしてみればスクエアなシェイプのK5はとてもイージーで大歓迎とのこと。
  • まずはグリルやモールディングなどのパーツをテキパキと取り外していきます。
  • 全てのウィンドウも取り外しました。ウィンドウを外さず、シール部分をマスキングしてペイントしてしまうところもありますが、我々は決してそのようなボディペイントは致しません!
  • とにかく外せるものはすべて外して、細部に渡るまで綺麗な仕上がりを実現できるよう心がけています。一見、きれいに見えてもマスキング跡やペイントのとびなどが残っていたら台なしですからね!
  • モールディングやウィンドウ類などが取り外されたのち、ボディペイントの剥離に先駆けて大きなデントや傷を平らにしていく作業が行われました。
  • パッセンジャーサイドドアやドライバーズサイドフロントフェンダーには目立つデントがあったため、慎重に作業が進められています。
  • そしてブースに移され、念入りに養生され、本格的に古いペイントの剥離作業を行っていきます。
  • ボディはストレートでとてもコンディションが良い個体であることが分かります。
  • 左右のドアはしっかりと補修されました。この後、スムージングが行われていきます。
  • フードからフロントフェンダーにかけてもご覧の通り、綺麗にペイントが剥離されました。総じてとても丁寧に作業が進められたと思います。
  • ボディペイントが全体的に剥離され、ハードトップや左右のドアパネルが外されました。
  • この後、さらにスムージングが行われた後、ペイントされます。
  • こちらが取り外されたハードトップです。
  • そしてハードトップのペイントが剥離され、窓枠部分がマスキングされペイントする準備が整いました。
  • 左右のドアパネルも丁寧に古いペイントが剥離されスムージングされていきます。
  • そしてボディ本体がGM系純正色であるオニキスブラックでペイントされました。綺麗にペイントされています。ブラックはペイントがとても難しい色なのですが、このボディショップの技術は相当なもので難しさを感じさせない仕事ぶりです。
  • アメリカに数多くあるボディショップですが、ここまで確かな技術を持つお店はなかなかありません。我々にとって頼もしい存在です。
  • ボディペイント後のポリッシングを終え、オリジナル同様、フラットブラックにペイントされたハードトップが載せられました。
  • 綺麗にペイントされています。
  • ヘッドライトなど外されたパーツが戻されていきます。この作業はとても原始的なのですが、外した人がなるべく素早く行うことが大切です。人間、時間が経過するとどうしても忘れてしまうからです。
  • フラットブラックにペイントされたハードトップです。絶妙な艶やかさを再現できていると思います。これをボディと同色のオニキスブラックにペイントしてしまうと、一気にオリジナル感が薄れ、よくあるやんちゃなK5に様変わりしてしまうのです。
  • ボディ下部がオリジナルのペイントスキームに則り、グレーにペイントされました。
  • このツートンペイントがこの個体のポイントです。一気に洒落っ気のある雰囲気に様変わりしますね。
  • ホワイトに塗られた細めのスチールホイールとオリジナルのハブキャップとのバランスも絶妙です。
  • テールランプレンズやモールディング類がテキパキと取り付けられました。
  • ボディショップでの作業を終え、インテリアの仕上げを行うためUpholsteryショップへと入庫しました。まずはヒーターベントダクトのリファイン作業を行いました。こちらが施工前。
  • 施工後です。見違えるほど綺麗になりました。
  • センターコンソールボックスもリファイン作業を行いました。こちらが施工前。
  • こちらが施工後です。こういったプラスチックパーツはプロの手によって甦らせることが可能なのです。コストはかかりますが、新しいオーナー様が気持ちよく使っていただけるように、直接手を触れることになるインテリアパーツはクリーンな状態にしたい、それが我々のこだわりなのです。これはブロンコでもシェビーでも変わらぬ思いです。
  • 使い込まれて劣化していたシートハーネスもNewハーネスへと交換されました。。
  • それこそシートハーネスは新しいオーナー様が直接触れるパーツです。私共が輸入前にカリフォルニアにて必ず交換するパーツの内のひとつです。
  • 我々は通常、シートハーネス交換の際はハーネスのみ交換しています。オリジナルのバックルは交換せずに残しているのです。普通はバックルごと交換してしまう業者さんがほとんどですが、我々はGMのロゴの入ったオリジナルバックルを大切に考えているため、手間はかかりますがハーネスのみ交換しているのです。
  • オリジナルのダッシュボードもクリーニングされ、とてもクリーンな状態です。
  • 左右のピラーポストモールディングも一度取り外されクリーニングされた後、再度取り付けられました。
  • こうしてカリフォルニアでのすべての作業を終えた1986 Jimmyです。
  • オリジナルに忠実にとてもクリーンに仕上げることができました。
  • それにしてもオニキスブラックとグレーのデラックスツートンのカラーリングはとても渋く、年式は1986と新しめですが、その年式以上のヴィンテージ感を醸し出しています。
  • ホワイトにペイントされた6Jのスチールホイールと細めのタイヤの組み合わせがそのヴィンテージ感の醸成にひと役買っていることは間違えありません。
  • キャブレター最終年式となる1986年式の縦目Jimmy、フューエルインジェクションにはないドライブフィールをもたらしてくれる1台です。
  • カリフォルニアでの作業を終え、日本へとシッピングされる1986 GMC Jimmy Sierra Classicです。
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