RESTORATION

1976 GMC Suburban Sierra Grande

AFTER

BEFORE

■この車について

  • レストア作業再開のため倉庫から引っ張り出された1976 GMC Suburban。
  • まずはエクステリア、インテリア共に積もりに積もった埃を取り除くため洗車から作業を始めなければなりませんでした。
  • そしてレストア作業を依頼するメカニカルショップへと移動するためローダーに載せられました。
  • いよいよ出発です。このSuburbanは意図せず放置する結果となってしまった個体で、ようやく作業再開の日を迎えただけにローダーに載せられて旅立っていく姿は個人的には感慨深いものでした。
  • そして今回作業を依頼するメカニカルショップへと無事に到着しました。このショップはGM系が特に得意で、本来なら当ガレージのスタッフの手によって仕上げたい1台なのですが、ブロンコのレストアプロジェクトが複数同時進行中ということもあり、今回は専門ショップに作業を依頼することにしました。
  • こちらはドナーカーとして入手した1984 K-5 Blazerです。このK-5 BlazerにはGM Goodwrench 350エンジンと希少なTH700R4 “Locked up(5SP)”トランスミッションが搭載されています。
  • ファクトリー内に移されパワートレインの移植を待つ1976 Suburbanです。
  • まずはドナーカーとなるK-5からエンジンとトランスミッションを取り外す作業からスタートです。
  • エンジン回りの補機類から取り外していきます。
  • そしてすべての補機類が外されエンジン本体にチェーンがかけられました。
  • エンジンクレーンを使って慎重に吊り上げます。
  • 作業に当たるG氏は'50~'70年代のシボレーを専門とする生粋のカーガイです。
  • 無事にエンジンが取り外されました
  • 数年前にインストールされたGM Goodwrench 350エンジンです。今回はこのエンジンをベースにガスケット類の交換などクリーニングを行い使用します。
  • エンジンが取り外されガランとしたエンジンルームですスヌーピー続いてトランスミッションを取り外す作業へと進みます。
  • 1984 K-5 Blazerから降ろされたGM Goodwrench 350エンジンは、バルブヘッドのクリーニング作業を経てすべてのガスケット類が交換されリペイントされました。
  • サバーバンのエンジンルームもエンジン搭載に向けてクリーニングされました。
  • 各種配線やブレーキラインなどがチェックされていきます。
  • そしてこちらが同じく'84 K-5から降ろされた700R4トランスミッションです。
  • ブルーのトルクコンバーターがLocked up(5SP)の証です。こちらもこれからクリーニングされます。
  • 各種ベルトやウォーターポンプ、ラジエターホースなど消耗パーツ類が揃えられました。
  • エキゾーストマニフォールドはオリジナルの鋳物タイプを敢えてチョイス。このサバーバンはあくまでも日本での快適仕様を目指し、マイルド路線をひた走ります。
  • 着々とエンジン・トランスミッションを搭載する準備が進められている、'76 Suburbanです。
  • クリーニングされたエンジンにエキゾーストマニフォールドが取付けられました。もちろんNewパーツです。
  • ウォーターポンプ、クランクプーリーなどの消耗パーツはすべてNewパーツがインストールされました。
  • 肝となるフューエルポンプももちろんオリジナルの機械式、Newパーツです。
  • シリンダーバレー部分もご覧の通り綺麗な状態です。
  • この上に装着されるインテークマニュホールドもオリジナル品をインストールする予定です。
  • 700R4 Locked upトランスミッションとNP208トランスファーケースもスチーム洗浄により汚れが落とされました。
  • 今回のレストアプロジェクトの要となるのはこのトランスファーケースです。この年式のサバーバンのオリジナルトランスファーケースはNP203、すなわちフルタイム4WDですが、今回使用するNP208はパートタイム4WDです。このサバーバンのテーマは“都会でも快適なサバーバン”なのですが、700R4とNP208の組み合わせはオリジナルのTH350とNP203の組み合わせと比較して30%ほど燃費性能が優れており、見事にそのテーマに即したモディファイと言えるのです。
  • トランスミッションを搭載する準備が進められている、1976 Suburbanです。
  • クリーニングされた700R4トランスミッションがジャッキに載せられ搭載位置にセットされました。
  • 横から見るとこの位置です。
  • そしてジャッキアップされ…
  • 正しい位置に納まりました。
  • ハーネス類も整理されゲージクラスターを取り付ける準備を進めています。オリジナルのステアリングホイールはこの後クリーニングを施し再生します。
  • その他、ドナーである1984 K-5 Blazerから移植されるパーツが集められました。この後、クリーニングされエンジンインストール後、装着されていきます。
  • 現在進めているドライブトレインのインストール後の作業を円滑に進めるため、パーツの整理を行いました。
  • 並べられたのはグリルやモールディングなどのエクステリアパーツとダッシュボードやドアパネルなどのインテリアパーツです。
  • 貴重なオリジナルのGMCグリルですが中央上部が一部破損していました。
  • グリルは同年式のオリジナルパーツを確保しました。グリルなど象徴的なエクステリアパーツはオリジナル品を使うのとリプロ品を使うのではそのクルマの雰囲気がガラッと変わってしまいます。
    要所要所をきちんと押さえることがとても重要なのです。
  • 遂に1976 Suburbanへとエンジンがインストールされました。
  • 年季の入ったかなり大型のエンジンクレーンを使って慎重に作業を進めます。
  • そして無事にインストールが完了しました。
  • インテークマニホールドはオリジナルスペックの物で、組み合わされるキャブレターも扱い易いストックの2バレルキャブレターをインストールする予定です。
  • エンジンが搭載された後、発注していたパーツの到着を待っていましたが、徐々に作業が再開されました。
  • ブレーキラインが引かれ、エアコンの主要パーツであるエヴァポレーターが取り付けられました。
  • こちらがエヴァポレーターです。オリジナル品が失われていたため、ドナーカーとなった1984 K-5 Blazerから移植されました。
  • そしてメーターパネルもK-5から移植されます。
  • メーターパネルの交換は、トランスミッションが移植されオーバードライブ化しているため、シフトインジケーターも合わせて移植する必要があるためです。
  • 速度計はSuburbanのオリジナルの物を使用します。表示されている速度域が異なるのと、オドメーターはオリジナル品にこだわりたいというのがその理由です。燃料計もK-5のそれには”UNLEADED FUEL ONLY”(無鉛ガソリン専用)と記載されている為、オリジナル品を使用します。このSuburbanが生まれた1976年当時はまだまだ”LEADED FUEL”(有鉛ガソリン)が当たり前に使われていたのです。細かいポイントですが、”UNLEADED FUEL ONLY”と書かれているだけで雰囲気が台無しなのです。ヴィンテージカーは”UNLEADED FUEL ONLY”ではダメなのです。
  • 幸いどちらのメーターも綺麗な状態で十分に再生可能です。
  • 各ゲージがクリーンナップされクラスターケースに並べられました。
  • そして同じくクリーニングされたインナーカバーが取り付けられました。
  • レンズは視認性を確保するためNewパーツを使用します。
  • そして到着したばかりのNewドライブシャフトがトランスファーケースに繋がれ装着されました。
  • 徐々にですが形になってきています。
  • パワートレインがインストールされ、作業が急ピッチで進められている1976 Suburbanです。
  • 今週はトランスミッションブレースが装着されました。負荷のかかるミッションマウントはもちろん、Newパーツを使用します。
  • フューエルタンクもメンテナンス後装着されました。
  • エンジンにも補機類が順次取り付けられていきます。
  • キャブレターはGM純正品をオーバーホールして使用します。キャブを装着しフューエルラインを引いた後、いよいよ火入れとなります。
  • リビルトしていたゲージクラスターも完成しました。まるで新品のような仕上がりです。
  • フューエルゲージとスピードゲージはオリジナル品を再生しました。
  • オドメーターもオリジナルマイレージです。各ニードルもリペイントされ完璧な仕上がりです。
  • エンジン回りを中心に作業が進展している1976 Suburbanです。
  • 今週までにオーバーホールされたキャブレターが装着され、クランクシャフトプーリーとA/Cコンプレッサープーリーのベルト合わせが行われました。
  • そしてパワーステアリングギアボックスとパワーステアリングポンプがパワーステアリングホースによって連結されました。
  • 次にラジエーター装着に向けてウォーターラインを敷設していきます。
  • ラジエーターサポートパネルは欠品中だったため、クロームメッキ仕様を入手し、メッキを剥離してフラットブラック仕上げにした後、装着します。
  • ラジエーターがインストールされラジエーターホースが仮装着されました。そしてA/CホースがA/Cコンプレッサーに連結されました。
  • ラジエーターホースとA/Cホースはファンシュラウド装着後、取り回しを含めて正しい位置に整理されます。
  • こちらがアッパー&アンダーファンシュラウドです。オリジナル品が一部破損していたため、Newパーツを装着します。
  • ディストリビューターとプラグワイヤーもNewパーツがインストールされました。
  • ワイヤリングハーネスはオリジナル品をベースにリニューアルされました。
  • コネクターはすべて交換され、ハーネスカバーはすべて新調されました。
  • そしてヘッドライトスイッチが取り付けられ、
  • ヘッドライトとテールランプが点灯されました。
  • 入荷待ちの状態だったトランスミッションパイプも到着し、このパーツをインストール後、自走してマフラーショップに移動しエキゾーストパイプをインストールします。
  • アッパー&アンダーファンシュラウドが装着されラジエーターホースが連結されました。
  • そしてようやくエンジンが始動されました。
  • A/Cコンプレッサーとキューミレイターを繋ぐA/Cホースは外されています。マフラーショップでの作業終了後、エアコンまわりの作業を行います。
  • ラジエーターサポートパネルは欠品パーツでクロームメッキ品を何とか入手し、メッキ剥離後フラットブラックで仕上げ装着しました。このSuburbanは年代的に私共が普段手掛けているブロンコと同世代なのですが、パーツの供給量を比較するとブロンコの方が格段に多く、意外にもGM系の欠品パーツが多いことに驚かされました。ブロンコは本国では人気車種であらゆるパーツが手に入る状況にある恵まれた車種なのです。
  • ハーネスクリップはすべてNewパーツへと交換しました。ハーネスクリップやハーネスカバーなど、GM系のこうした細かいパーツはとても扱い易く、ブロンコにも流用できるパーツで、今後のプロジェクトにこの経験を活かすことが出来そうです。普段触らない車種のレストアを手掛けることで、勉強できることがたくさんあります。
  • マフラーショップへ向けて出発します。このガレージに入庫して約2か月が経過しましたが遂に自らの動力で外に出る瞬間が近づいているのです。
  • 1976 GMC Suburbanにマフラーがインストールされました。パッセンジャーサイド1本出しのストック仕様です。
  • 所謂、ワンオフ製作のマフラーとなりますが、カリフォルニアではとても安価にフルエキゾーストパイプを製作してもらえます。その価格はおおよそ日本の価格の半値ぐらいです。
  • 取り回しもオリジナルの形状に製作してもらいました。ディテールも綺麗に出来ています。
  • マフラーもインストールされ、遂に自走可能となった1976 Suburbanですが、残りのレストアメニューはインテリアの作業とエクステリアの仕上げ作業を残すのみ。インテリアの作業開始に向けてオリジナルのシートスキンに近い生地を手配しました。
  • シート生地の入荷待ちの状態ですが、インテリアの作業はスタートしています。ゲージクラスターをインストールしました。
  • ゲージクラスターは既にご紹介していますが、すべて分解されオーバーホールされました。すべてのニードルはリペイントされ視認性を向上させました。オーバーホールは施されていますがフューエルゲージ、スピードゲージ共にオリジナル品でオドメーターももちろん、オリジナルマイレージ(66,816マイル)です。レンズカバーもNewパーツに交換されとてもクリアな状態です。
  • ステアリングホイールは当然ですが、オリジナル品をクリーニングし再生します。現状はクリーニング前の状態で多少汚れていますが再生します。GMCのオリジナルステアリングホイール、実はとても貴重なアイテムなのです。
  • A/Cショップに入庫したSuburbanです。今回はオリジナルのA/Cユニットの再生は諦め、Vintage AirのNewキットをインストールすることにしました。欠品パーツが多い上に、Vintage Airの新製品が見た目もスタイリッシュで性能も優れているためです。
  • パッセンジャーサイドに設置されているオリジナルのエヴァポレーターは取り外され、ファイアーウォール部分がすっきりとしました。
  • こちらが取り外されたエヴァポレーターとA/Cユニット本体です。Vintage Airの一体型ユニットへと交換されます。
  • A/Cユニットが取り外され、ダッシュパネル内側はすっきりとしました。ここにNew Vintage Airユニットがインストールされます。
  • ドライヤーを装着。
  • コンプレッサーを装着。
  • コンデンサーなどのA/C周辺パーツがインストールされていきます。
  • ダッシュパッドやダッシュパネル、リアシート用のA/Cアッパーコンソールユニットなどのインテリアパーツはオリジナル品を再生します。
  • オリジナルのエヴァポレーターが外されたファイアーウォール部分はA/Cホースが連結されご覧の通り綺麗に仕上げられました。オリジナルの状態ではない仕上がりですが実用性を考えるとベストな選択でした。
  • A/Cホースの取り回しも綺麗にまとめられています。長年、ブロンコのA/Cインストールを依頼しているショップで作業していることもあり、我々の好みを熟知している職人が阿吽の呼吸で作業を進めていきます。我々にとっては信頼のおける貴重なA/Cショップなのです。
  • コンデンサーも綺麗にインストールされました。
  • Vintage AirのA/Cユニット本体もダッシュパネル内側にインストールされました。
  • コントロールパネルもダッシュボードにセットされました。このヴィンテージカーにマッチしたデザインが今回オリジナルのA/Cユニットを諦め、Vintage Airを採用した大きな一因でした。多くのヴィンテージカーでVintage Airが採用されている所以でもあります。
  • ダッシュパッドは当然ですが、オリジナル品をリペアして再生します。
  • GMC Sierra Classicのダッシュパッドはレアな一品でほぼ入手不可能です。この個体のインテリアパーツはとても綺麗な状態で保存されており、貴重なオリジナルパーツを再生してオリジナルの状態への仕上がりを目指しています。
  • ダッシュパネルもオリジナル品が状態よく保存されており、ご覧の通り綺麗に再生されました。
  • ゲージクラスターや各スイッチ類がセットされ少しずつですが、ダッシュボードまわりも形になってきました。
  • リアシートのアッパーコンソールも仮でインストールされました。ファイバーグラス製ということもあり、ボディショップでリペアします。
  • ダッシュパネルにA/Cダクトが取り付けられました。
  • 取付けられたダクトは左右2か所です。こちらが右側です
  • こちらが左側です。このVintage AirのA/Cキットは1973~1987用で年式に幅があります。そのため、各年式によってダッシュパネルの形状も異なり、ダクトの取り付けには加工が必要です。ひと手間加えなければならないところがアメリカらしいところです。
  • こちらが取り付け後です。綺麗に取り付けられました
  • ダッシュパッドにもA/Cダクトが取り付けられました。
  • ダッシュパッドを正面から見たところ。こちらも綺麗に取り付けられました
  • インテリアの作業も少しずつですが進められています。左右のキックパネルにはプラスチック製のキックパネルカバーが取り付けられました。もちろんNewパーツです。
  • 仮で取り付けられたファイバーグラス製のアッパーコンソールです。
  • アッパーコンソールには一部にダメージが確認できます。こちらは後々、ボディショップにて補修される予定です。極力、オリジナルパーツを再生して使用することを目指しているため、パーツを探したり、再生しながらの作業となり想像以上に作業がはかどりません。しかしここはぐっと堪えてコツコツと作業を進めていきます。せっかくのレストアプロジェクトですから妥協はしたくありません。
  • 遂にA/Cショップでの作業を終え、次なる工程のためUpholsteryショップへと移動される1976 Suburbanです。ボディはだいぶ埃をかぶってくすんで見えますがインテリアの作業後、ボディショップで磨かれます。
  • A/CダクトとA/Cホースが繋がれ、ダッシュパッドがセットされました。だいぶ形になってきました。
  • エンジンルームもホース類がまとめられ綺麗な仕上がりです。
  • ヴィンテージエアのNewキットがインストールされたことで、オリジナルのエヴァポレーターが取り外されていますが、それにしてもスペースに余裕があるように感じてしまいます。その理由のひとつはエアクリーナーが装着されていないからでしょう。オリジナルのエアクリーナーは失われていましたので、同じ年式のUsedパーツを入手しました。
  • こちらがこの度、入手したUsedのエアクリーナーBOXです。
  • 損傷もなく綺麗な状態です。この後、リペイントされ再生されます。
  • このSuburbanのメカニカルワークを担当したM氏がA/CショップからUpholsteryショップへと移動させます。
  • まだドライバーズシートを含めたすべてのシートが装着されていない状態なのですが、M氏はまるでシートに座っているかのようです。
  • 左足の膝を折り畳み、右足でブレーキとアクセルを操作し、左手をドアに掛けることで安定を保っているようです。多くのヴィンテージカーのレストアを手掛けるM氏曰く、このような状況でのドライブは日常茶飯事とのこと。
  • Upholsteryショップへと移動された1976 Suburbanですが、すべてのシートはひと足先に運ばれご覧の通り片隅に積み重ねられた状態で保管されていました。
  • 本来であればもっと早くにシートフォームの交換とスキンの張替え作業を進めておきたかったのですが、一時期作業を中断する結果となってしまいました。
  • その原因がこのオリジナルのシートマテリアルです。一般的に流通しているノンオリジナル品を使用することは簡単ですが、そうするとどうしても安っぽい仕上がりとなってしまいます。今回は手間暇かけたSuburbanということもありどうしてもオリジナルのマテリアルにこだわりたかったのです。
  • こちらがオリジナルマテリアルのサンプルです。そして約半年ほど待ちましたが、オリジナルのマテリアルを入手することに成功しました。
  • 着々とUpholsteryショップでの作業が進行しています。すべてのシートフォーム交換とファブリックの張替作業がほぼほぼ完了しました。こちらはフロントベンチシートです。オリジナルの生地を使用し、新車時の状態へと戻りました。
  • こちらはサードベンチシートです。さすがはSuburbanで、サードシートといえど大人2人が余裕をもって座れるサイズです。こちらも綺麗に仕上がりました。
  • そしてセカンドシートのパッセンジャーサイドです。このシートが折りたたまれサードシートへの通路となります。
  • こちらがバックレストです。
  • シートとバックレストを連結します。
  • こちらはセカンドシートドライバーズサイドです。このシートは2人掛けですので、このSuburbanは9人乗りということになります。
  • 張り替えられたフロントベンチシートとその下は元のオリジナルのファブリックです。同じ生地であることが確認できます。
  • セカンドシートのシートアームもペイントを施し、レストアします。
  • その他のインテリアパーツも丁寧にレストアされていきます。
  • カーペットが貼られ、リニューアルされた各シートが取り付けられました。
  • 一気に作業が進みだいぶ作業工程を飛ばしてしまいました。まだまだやるべきことは多いのですが、だいぶカタチになってきましたね~。
  • こちらはセカンドシートです。とてもクリーンに仕上がっています。オリジナルのファブリックはリニューアルされているにも関わらず、この個体が持つヴィンテージ感を損なっていません。さすがです。時間をかけて探した甲斐がありますね~。
  • そしてこちらがサードシート、こちらも満足のいく仕上がりです。
  • ドアパネル類はすべてオリジナル品をクリーニングして再インストールしました。極力オリジナルパーツを生かして完成させるというコンセプトに基づくものです。
  • インテリアワークが一段落した1976 Suburbanをボディショップに移動しボディのポリッシング作業をスタートしました。この個体はボディペイントを終えた後、長らく作業がストップすることになりポリッシングは施されていなかったのです。まずはフロントグリルを仮付けし、全体の雰囲気を確認しました。このオリジナルグリルは中央上部が一部破損しているためこの後リペアされます。
  • ポリッシングに向けてメッキモールディングがマスキングされていきます。
  • GMC Suburbanのオリジナルエンブレムがテールゲートに取り付けられました。
  • GMCの最高級トリム、Sierra Grandeのバッジももちろんオリジナル品で左右のフロントフェンダーに取り付けられました。‘15’は1/2tonモデルであることを示しています。
  • ボディ全体がポリッシングされ、細かな手直し・リペアが施されていきます。
  • 1976 Suburbanのボディが丹念に磨かれ輝きを取り戻しました。
  • つるつるとしていてとても艶やかな仕上がりです。一部、破損しているオリジナルのグリルはこの後、リペアされます。
  • さすがにSuburbanのボディは長いですね~。普段はブロンコの作業ばかり依頼しているためか、担当の職人が「磨きだけで丸々2日かかったぜ」とぼやいていました。その甲斐あって美しい仕上がりを実現しています。
  • サイドもとても艶やかですね~。このつるつる感お分かりいただけるでしょうか?
  • リアビューもご覧の通り、綺麗な仕上がりです。
  • この年代の四駆のSuburbanはとても貴重な存在なのですが、この個体はさらにレアなGMC Suburbanです。しかも最上級トリムである、Sierra Grande。他ではなかなかお目にかかれない"丸目"のSuburban、完成が益々楽しみです。
  • ボディの磨き作業の後、グリルの一部破損個所のリペアのため、グリルが外されました。
  • グリル中央部分の破損個所がリペアされました。
  • この部分はフードラッチと一緒に掴んでしまいがちな部分で破損した個体が多いのです。
  • 綺麗にリペアされました。
  • そしてペイントされた後、グリルがラジエーターサポートへ取り付けられました。
  • 同時にグリル全体がリペイントされました。とても綺麗な仕上がりです。
  • このトラックの顔とも言うべきグリルがリペイントされ、だいぶ締まった顔つきになりましたね。
  • この個体は約5年程前に入手した後、一度はレストア作業に取り掛かったものの、作業中断後なかなか手を付けられずにいた個体です。その理由の一つが、当時レストアに慣れていない業者に作業を依頼してしまった結果多くのパーツを失うことになってしまったことでした。ということで、このSuburbanのパーツを探す日々が続いております。こちらはオレンジカウンティの老舗Chevy系パーツショップです。
  • こちらは西海岸最大級の規模を誇るChevy系パーツショップです。この2店を中心に足繁く通っています。
  • ピックアップトラックにパーツを満載して、時にはパーツショップを梯子したりしています。
  • こういった名の通ったパーツショップでも見つからないパーツは、最終的にはスクラップヤードに頼るしかありません。
  • このヤードにも何度となく通っています。
  • この様にして入手したパーツがこちらのアッシュトレイ。
  • グローブボックスドアなどです。
  • こちらは貴重なNOSパーツですね。
  • こちらのGMCのUSEDステアリングホイールもこのSuburbanのために入手しました。
  • Woodgrainが綺麗な状態に保たれています。
  • ボディショップでの磨き作業を終えた、1976 GMC SuburbanはUpholsteryショップへと戻り、ヘッドライナーの貼り付け作業を行いました。
  • 本来ならシートやカーペットのリニューアル時に同時に済ませておきたかった作業なのですが、主にプラスチックパーツの入手に手間取り、後回しとなっていました。
  • ピシッと貼られていて満足の行く仕上がりですね。
  • プラスチックパーツをリニューアルした甲斐あってとてもクリーンな仕上がりです。
  • Newウィンドシールドがインストールされました。ウェザーストリップはもちろんNewパーツです。
  • ヘッドライナーの貼り付け後細かなインテリアの作業を行いました。こちらは作業前のドライバーズシートです。ステアリングまわりが汚れているのが確認できます。
  • こちらも作業前の写真です。グローブボックスドアやアッシュトレイが装着されていない状態です。
  • そしてこちらが作業後です。先日入手しましたGMCのウッドグレインステアリングホイールが装着されました。もちろん、オリジナル品です。格段に綺麗になりましたね。
  • ステアリングポストまわりもリペイントされました。綺麗に仕上がっています。
  • そしてこちらも先日入手したパーツ、ロウアーステアリングコラムカバーです。ボディショップでペイントしています。
  • ステアリングコラムカバーを装着しました。
  • アッシュトレイもペイント後装着されました。
  • 細かい作業の積み重ねですが徐々に形になってきています。
  • インテリアのリファインを終えたSuburbanにもうひとつのスパイスを加えるべく、再びボディショップへと…。
  • そのスパイスとは、ウッドグレインシートの貼り付けです。チャコールグレーとウッドグレインのデラックスツートン仕様へと変更されたのです。
  • いかがでしょうか?かなり渋い仕上がりですが、個人的には見事なバランスだと思うのですが・・・。
  • もともとこの個体のリアウィンドデフレクターがウッドグレイン仕様だったこともあり、リアサイドのバランスは完璧ですね~。
  • う~ん、見れば見るほど絶妙なバランス。我ながら惚れ惚れしてしまいます。
  • 美しい仕上がりです。
  • こちらは’78 GMC Suburbanのブロウシュアです。ここからヒントを得た訳ですが、新車時からウッドグレイン仕様もちゃんとオーダーできたのですね~。
  • ウッドグレイン仕様となった1976 Suburban、いつもお世話になっているトランスミッションショップへと持ち込み、オイルパンのシール交換とトランスミッション自体の最終チェックをしてもらいました。
  • このショップの油圧ジャッキはご覧の通り、ヘビーデューティ仕様で、このジャッキで持ち上げられると巨体を誇るSuburbanも何だかおもちゃのようです。
  • 非日常の光景を見ているようで面白いですね。
  • オイルパンのシールを交換してもらうついでに各部の点検を行いました。
  • このSuburbanはフレームオフ後、しばらくの間作業がストップしていたこともあり、下まわりも埃が積もっていますが、ガレージ弦巻到着後入念に仕上げ作業を行っていきます。
  • フューエルタンクもあえてNewパーツは使わずに、オリジナル品を残しています。こちらもガレージ到着後、リフレッシュ作業を行う予定です。
  • 何か所か仕上がりに満足のいかない点があったため、やり直し作業を行うためUpholsteryショップへ。まずはフロントピラーポストモールディングです。先端が誤った形にカットされていたため不自然な仕上がりになっていました。このパーツはダッシュボードを取り外さないと交換できないパーツなのですが、前回の作業ではそれをしていませんでした。安易にパーツの先端がカットされていたのです。
  • 再度、Newパーツを取り寄せ、今回はついでにダッシュボードもNewパーツへと交換することにしました。
  • ピラーポストモールディングが正しく取り付けられました。
  • ダッシュボードも同時にNewパーツへと交換しています。
  • メッキが剥がれていた左右のフロントドアハンドルもNewパーツへと交換しました。
  • オリジナルパーツがひび割れており再生を断念した、リアシュラウドブロウアーもNewパーツが取り付けられました。
  • そしてすべてのシートハーネスがNewハーネスへと交換されました。バックルはGMロゴの入ったオリジナルパーツを再利用しています。
  • そしてビニール合皮で再生された左右のリアクォーターパネルとテールゲートパネルもできがイマイチであったため、カーペットと同じ生地のファブリックパネルへと作り替えることにしました。
  • まずはビニール合皮を貼り付けたパネルを取り外します。
  • そして型を取り、ファブリックパネルを製作していきます
  • 出来上がったファブリックパネルが取り付けられました。だいぶ高級感が出ました。
  • スペアタイヤカバーも同じ生地で製作してもらいました。カーペットマットも同様に製作してもらい、全体的に同じ生地で統一されたことにより質感が増しました。
  • テールゲートパネルも同じファブリックで制作され、取り付けられました。
  • こうしてUpholsteryショップでのすべての手直し作業を終えた1976 Suburban、各シートもご覧の通り満足のいくレベルで仕上げることができました。せっかくここまで手を入れた個体です。妥協は一切したくないという思いで作業を進めています。
  • 続いてはルーフラックの取り付けです。この個体には元々、ルーフラックが付属していたのですが、レストア中に紛失していました。当初は取り付けせずに仕上げる予定でしたが、ウッドグレインを貼った途端、バランス的にあったほうがスタイリッシュだという結論に至り、取り付けることになったのです。しかし、この年式のSuburban用ルーフラックがそう簡単に手に入るはずもなく、その探索は困難を極めました。
  • 結局、我々の拠点の近所で売りに出された1978 C-10 Suburbanのオーナーに頼み込み、ルーフラックのみ譲ってもらうという荒業を演じる結果となったのでした。入手したオリジナルルーフラックはリクロームが施され、早速、取り付け作業に移りました。まずはルーフに雨漏りが起こり得ない特殊な加工を施していきます。
  • ルーフラックが取り付けられていきます。
  • 正確な位置に慎重に取り付けていきます。神経を削るような細かな作業ですが、見事に取り付けられました。
  • 次に職人によって、ウッドグレイン柄のラッピングがルーフレールに貼り付けられました。綺麗な仕上がりです。
  • 職人の方に来て頂いたついでに、前回貼ってもらったウッドグレインの一部をやり直してもらいました。
  • ドライバーズサイドのテールランプ部分と給油口部分に、一部しわが寄っていたのですが綺麗に修正されました。
  • リアテールゲートとリアガラスの噛み合わせが悪く、リアガラスに縦線が入ってしまったため、調整が行われリアガラスが交換されました。こうしてボディショップでの最後の作業を終えた1976 Suburbanはタイヤを交換するため、タイヤショップへと移動しました。
  • 今回選択したタイヤがこちら、DEFINITY TIRESのDAKOTA H/Tです。選択基準は“8Jのラリーホイールにマッチする丸いタイヤ”というもので、このタイヤがその条件を満たす一番手だったのです。
  • サイズは標準サイズとなる31×10.5R15です。
  • Newタイヤが装着されました。こうしてカリフォルニアでのすべてのレストアメニューを終えた1976 Suburbanは日本に向けてシッピングする準備が整いました。
  • カリフォルニアでのすべてのレストアメニューを終え、日本に向けて送り出す日がやって来ました。こちらがこのSuburbanの完成形です。思えば我々がこのSuburbanを入手したのは2009年9月のことで、早や5年の歳月が経過しています。いろいろな出来事により、完成までに長い年月と多大なコストをかける結果となってしまいましたが、我々にとってはそのすべてが勉強でした。苦労したこともあり、今日、こうしてこのSuburbanを日本へ送り出すことはとても感慨深い、生涯忘れることのできない出来事となりました。それほどの想いを込めて仕上げた1台なのです。
  • レストアメニューは多岐に渡りましたが、一つ一つの作業をとても丁寧に行い、美しく仕上げることが出来たと思います。このフロントグリルも時間をかけて修復され完璧に仕上げられたパーツの一つです。
  • そしてなんと言ってもこのレストアプロジェクトのハイライトはエクステリアカラーをウッドグレイン×チャコールのデラックスツートン仕様に変更したことではないでしょうか。ウッドグレインも専門の職人によって丁寧に仕上げられました。
  • ルーフラックも中古のオリジナル品を苦労の末に入手し、主にポルシェなどのヴィンテージカーのクロームメッキを手掛ける業者に依頼し、リクローム加工を施し、取り付けました。ウッドグレイン柄のリアウィンドウディフレクターとの相性も抜群で見事なバランスで調和しています。
  • テールゲートまわりもジャンクヤードに足を延ばしパーツ探しを行うなど、苦労しましたが最終的な調整を経て完璧に仕上げることが出来ました。
  • この世代の4×4のSuburbanは極端に数が少なく、なかなか巡り会えない車種でもあります。ましてやこの個体のようにフレームオフフルレストアが施された個体はアメリカ広しと言えどもこの個体だけなのではないでしょうか。そういう意味でも要注目な1台なのです。
  • シッピング前にシートカバーが取り付けられ、養生されました。完璧に仕上げたインテリアを汚されないための処置で、我々がアメリカから輸出する個体では必ず行われる作業です。
  • こうしてカリフォルニアでのすべての作業を終えた、1976 GMC Suburban Sierra Grandeはトートラックに載せられロングビーチ港にて日本に向けてて船積みされました。
  • 海を渡り日本へと到着した'76 GMC Suburban。これからガレージでの作業に入ります。
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